まあまあ、そんな日もあるさ。
…という事で、あまりうれしくないネタをもう一つ。
さかのぼること三週間前の、6月中旬のある日。
以前から、前立腺癌検診の数値がちょっと悪いという事で
定期的に病院に行って診てもらっていたのですが、
さらに悪い値が出たので、精密検査をしましょうという事になり
6月30日から、一泊での検査になりました。
何でも、お尻に器具を入れて、検体を10ほど採るらしいもので
実はこれ、数年前に父がやって、術後の対応がまずかったのか
安静を守らなかった本人が悪いのか、発熱して死にかけた…という曰く付きのものです。
まあでも久々の外泊で、ちょっとテンション上がり気味。
持っていく本を図書館で借りて…そう『家康、江戸を建てる』。
次の日(7/1)は、映画の日(映画が千円で見れる)なので
映画のスケジュールを確認したり。
珍しく嫁さんが、郡山の病院まで送ってくれて
看護婦さんが今年入ったばかりで初々しくて(血管注射で流血してしまったが)
午前中は、気分が盛り上がっていたが
昼食抜きで、気力・体力が落ちてくるとともに
お尻に器具を入れられるという恐怖が、じわじわと湧いてきて
検査の1時間前には、陸に上がった魚状態でした。
それも午後の2時から始まるはずが、3時に延ばされてしまい
陸に上がった魚は、すっかり干上がってしまうのでした。
3時ちょうどに先生が病室にやって来て、検査開始。
左を下にして横になって、足を抱え込む感じで尻を突き出して
で、下着を下げるわけです……
で、チュッと何か液体をお尻に入れられて、器具がグッと入ってくる。
「うっ!」と思ったのもつかの間
そのあと器具が、グリグリっと動かされ、押し当てられ
「い…痛い~!痛い~!」
声にならぬ声を、心の中で上げていました。
そして、そして……
バチッという音とともに、下半身に電気が走り(…ったように感じられ)
瞼の裏に星が散りました。
ああ…、これが検体を採る施術らしいです。10回くらいやるそうです。
そしてまた、グリグリっとして、バチッ!
声にならないうめき声をあげていると
助手の方が、「大丈夫ですか?」声をかけてくれました。
”い…いや、大丈夫じゃない。大丈夫じゃないけど、痛みを和らげる方法はあるんですか!
ここで大丈夫じゃないと言ったら、施術が後に延ばされるだけじゃないんですか!”
瞼に涙をためて、絞るように「大丈夫です」と。
5回…6回…7回…
…意識が、朦朧としてきた。
「これが最後ね」先生の声がする。
グリグリグリ…グリグリグリ…
中々、決まらない。
この先生…きっとそういう趣味があるんだ…と、薄れゆく意識の中で思った。
グリグリグリ……
バチッ!!
”燃え尽きたぜ、真っ白な灰になっちまった”
「ごめんね~痛かったね~、これで終わりだから。あとは安静にしててね」
遠くで先生の声がする。
「ありがとうございました…」と涙声で…。
甘かった、本当に甘かった。
あの朝のハイテンションは何だったんだ。なんで読書三昧できると思ったんだ…。
とにかく休もう。
夕方6時、夕食……食べられるはずもなく。
9時、消灯。
次の日は雨。
映画を観に行く気力はありませんでした。
まあ…人生、晴れの日もあれば、雨の日もあると言うことです。
結果は来週。何でもないか、薬や注射で直せるレベルのものであってほしいですね。
この検査を受ける人がいれば、ぜひ。ほんの15分程度ですから。